なんと2回目を見に行ってきた 男はつらいよ 第50作 お帰り寅さん

言うまでもなく、男はつらいよのファンとして「第50作 お帰り寅さん 」は非常に楽しみにしていたわけなので、公開初日に映画を見に行ってきたのは自分でも仕方がない衝動だと思っていた。12/27のレイトショーで見に行って、夜の12時ぐらいに家に戻り、あぁ大画面でみた寅さんはよかったなぁ、と思った。振り返ってみれば、映画館のスクリーンで見たのは、これが2回目。前回は『男はつらいよ 寅次郎春の夢』1979年12月28日公開であり、ちょうど四十年前のことである。僕はまだ子供で、母親と2人で見に行った記憶が鮮明に残っているが、残念なことに同時上映の方が面白かった記憶がある。それは、多分僕が幼かったからだろう。男はつらいよのストーリーは子供にはわからないのだ。

いずれにしても、初日に見にさえ行けば僕は満足するだろうと思っていたが、お正月がすぎて、仕事も始まり、日常の生活が始まるにしたがって何かが足りない、そう思った。

そうだ、お正月と言ったら寅次郎だ。もう一度見に行こう、行かねばならまい、そうすればきっとこの物足りない何かが満たされるに違いない、と思って僕は会社帰りに二子玉川の映画館に出かけた。

よかった。とてもよかった。1回目の時に気になっていた桑田佳祐のオープニングも、なぜなのかわからないがジーンときてしまった。ああ、彼の歌はオープニングでよかったんだ、心からそう思った。橋爪功もよかった。あの役は、彼でないとやっぱりいけないのかもしれない。寺尾聡では、あの憎らしい感じがでない。1回目に気になった点が2回目ではすべて腑に落ちて、僕は満足していた。

今回は、映画館で笑い声や、えー、っとか、綺麗だね、とかの観客からの声が聞こえてきた。あぁ、これはもしかすると昔の映画館って感じなのかもしれない、と思った。僕は前々から映画には、3種類あると思っていた。

1つ目は、演劇寄りの映画。

2つ目は、写真や絵画寄りの映画。

3つ目は、小説寄りの映画。

僕の勝手な考えでは、寅さんは演劇よりの映画で、この映画は思わず出演者に声をかけたくなってしまうのだ。

ちなみに、ふたつ目はアート系の映画に多く、批評家はここを評価するように見える。3つ目は言葉が前にでてきて、疲れてしまったりする。

いずれにしても、2回目は2時間がとても短く感じた。