カフェインレスの生活

先日、珈琲屋OBのコーヒーの大きさにびっくらした、と書きましたが、実は私はコーヒーが大好きなのに、あまり多くは飲めません。

カフェインに過剰に反応してしまう身体なのです。

この体質に気がついたのは、十年ほど前でした。

カフェイン過敏症っていうみたいです。

コーヒーを飲んで、眠気覚まし、集中力アップ、などはよく知られています。カフェインには、間違いなく精神に作用するのです。実際、カフェインは医薬品として使用されており、覚醒作用、解熱鎮痛作用、眠気、倦怠感、頭痛に効果があるとされています。

私がカフェインと動悸や過呼吸症状の関連に気がついたのは、些細なことがきっかけでした。夜、残業をしていて何倍目かのコーヒーを飲んでしばらくした後、吐き気を感じ、そして急激に血の気が引いて動悸が激しくなったのでした。

そこで、試しにコーヒーを止めたところ、その日から頭痛とひどい眠気が襲うようになりました。とにかく一日中眠いのです。そんな日が1週間ほど続いて完全にカフェインを抜いた頃、ようやく普通に目覚めるようになりました。私の睡眠は、コーヒーによってかなり阻害されていたようでした。

こんなに長い間カフェインを抜いたのは初めてだったので、実験をするべく試しに久しぶりにコーヒーを飲んだところ、コーヒーによって自分の気分が随分と変わるわかりました。間違いなく、目が覚めるのです。そして、少し高揚感があり、頭がすっきりするのがわかりました。その後、緊張感のような感覚が現れ、そして驚いたことに数時間後、妙な不安感を感じるようになりました。そうなんです、カフェインを取った後、数時間後には、漠然とした不安感が現れたのです。哲学的な表現によく登場する「漠然とした不安感」これは、私にとってはカフェイン切れの症状だったのでした。

その時、私は「カフェインが精神不調の原因の1つだ、間違いない」と思いました。少なくとも、自分にカフェインは合わないようだ、と結論づけたのです。それから、しばらくして私のデカフェ生活が始まりました。