映画 - 宇宙兄弟

映画、宇宙兄弟を見た。いい映画だった。兄弟愛というものがとても良い形で表現されている。そして、長男の特徴、次男の特徴がよく出ていると思った。

長男は、どうしても自分を殺してしまう傾向がある。どうしてなんでしょうね。両親にとって初めての男の子、あるいはそもそも初めての子ということもあって、その下に続く子供達よりも大切に、しつけに厳しくなりがちです。まして下に弟や妹が生まれると面倒を見る立場にさせられてしまい、自分のことよりも弟や妹、そして両親との板挟みとなって、まるで家族の中の中間管理職的役割をさせられてしまいます。それが、自分を殺す、という性格になるんでしょうね。

一方、弟はそういう立場にはなりません。永遠に下っ端であるという、どうしようもない立場の大きな代償として、生まれながらにして自由であり、妙な責任もなく、自分を殺す必要性はありません。どこまでも自分の気持ちを通していける立ち位置になります。

宇宙兄弟でもまさに、そのような描き方でした。兄が現実的な車のエンジニアという路線に進路を変えたからこそ、弟は宇宙飛行士を目指すことができたのだと思います。親の立場からすれば、長男が実現可能な車のエンジニア(この仕事だって、誰でもなれるものではありません)になってくれたなら、まぁ弟は好きにさせようか、となるものです。そして、弟が宇宙飛行士になったからこそ、兄は現実路線を続ける理由がなくなり、宇宙飛行士への切符を手に入れたのだと思いました。とてもいい後味の映画でした。

映像も綺麗で、月での映像や、月に地球が上ってくるところなど、とても美しかったです。また、見たくなる映画でした。


映画「宇宙兄弟」予告編